新年あけましておめでとうございます。
提案!今年はもっともっと楽しいボウリングをしようヨ・・・・!


もっと楽しいボウリングって、いったい何だ? ・・・・ それはリーグ。
ボウリングをするッてことは、リーグするッてことなのヨ。そのこと知らずしてボウリングを語るなかれ!なのであります。ボウリングにおける技術評価基準は唯一アベレージ。そのアベレージを大前提にした試合形式がリーグです。ボウリング場主催で行われているトーナメントは、当センター含めましてほとんどの場合アベレージ前提ではありません。


世界ではじめてのテンピンボウラーズ組織は、1875年アメリカでの [ナショナルボウリングリーグ] ッて組織なのであります。野球(1901年頃)やバスケット(1891年頃)などが生まれた時よりもっともっと古いのよ。もっと元をたどれば、紀元前3200年以上の昔からあるのよボウリングは。リーグ [LEAGUE] を辞書で調べてみると、


■ 競技連盟,リーグ。
■ 部類,同類,仲間。
■ 同盟,連盟(alliance)・in league with...と同盟[連合,団結,結託]して。
■ (合体としての)同盟参加者 [国,団体];(共通の目的をもつ人々の)集まり,協会。
■ ((the L-))=the League of Nations. ━━[動]((形式))(自)同盟 [連合]する,(…と)団結する((together/with...)) ━━(他)...を同盟[連合]させる,(…と)団結させる((with...)). [イタリア語←ラテン語ligre(結ぶ)]


わたくしなりにリーグを定義すれば「共通の目的をもつ者同士が集まり協力しあい、ゴールを目指すグループとその行動」をいう。つまり [絆] であり [仲間づくり]だ。[数珠] もリーグのカタチなのかもしれない。互助会や相互銀行なんてのもリーグのカタチになるのであります。本場アメリカでは、リーグに参加することでボウラーズ組織に所属する。昭和35年頃、わたくしがはじめてリーグに参加したのがキャンプドレイク。セクレタリーがリーグフィを集めに来る。わたくしの所に来て「すみ、おまえは新人だな? 別に1ドル25セント寄こせ」ときた。コチとらぁ英語力無いから、何のためのお金? なんて聞けない、いわれるままに支払った。それこそボウラーズ団体であるABC [アメリカンボウラーズコングレス] のサンクションフィーであったのだ。


日本ではリーグに関係なく、改めて申込用紙に記入し、組織に申し込みを行い会員となる。アメリカでの組織ボウラーズの人口は約800万人。日本では5万人いるだろうか?たぶんいないだろう。単純に人口比率で考えてみても1億2774万 対 2億9844万。であるなら日本の組織ボウラーズ人口は450万人いておかしくない。これは歴史の差等ではなく、ボウリングというスポーツに対するとらえ方の差であると思うのです。つまり日本ではボウリングというスポーツを学ぶことなく、利益のみを追う結果、ボウリングの本質であるリーグをスキップしてきてしまったのであります。ボウリング設備は1レーン5人入って、相手の5人のチームと対戦する前提で設計されています。ボールリターンラックにはちょうどボールが10個乗るようになっているし、ボウラーズベンチはちょうど4名(1名は投球中)〜5名座れるようになっている。つまりリーグが前提なのです。5人チームで総当たりで、年間32週〜40週を対戦し結果を出すのであります。日本で5人チームの試合を行おうものなら、嫌われるの必至だ。「30週?長すぎるよッ」てんで敬遠されるのがオチだろう。これはみんなリーグを知らない者の言う台詞です。4月から10月まで行われるプロ野球を長すぎるだとか、1チーム9人は多すぎるなんて言う戯言は誰も言わない。こんな状況をつくったのは全部ボウリング場の責任なのです。リーグはボウリング場お仕着せの試合形式ではない。一つのリーグは一つのクラブ活動なのです。ひとつのクラブっていうことは、ひとつの組織だということ。つまり自主運営するのがリーグなのです。ですからルールも自分たちで決めるのです。そんな基本的なことがわが国では理解されていない。これはすべからくボウリング経営者の責任です。それと、わたくしのようにABCでボウリングを学んだ古いボウラーの責任なのです。ABCでリーグを体験したボウラーが少なすぎる。伝え手がいなさすぎる。岩上太郎プロよ、オレ達2人で頑張ろうよ。


A Happy New Year & Happy BowlingLeague
今年もスーパーボウルをよろしく!リーグをやろう!!




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すみ光保

すみ光保(すみみつやす)

■1935年東京都生まれ。株式会社スミ代表取締役。1967年にライセンスNo.4第1期生プロボウラーとしてデビューする。ボウリングインストラクターライセンスはマスター。
主な著作は、子供とボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(ぎょうせい出版)、VJボウリング(日本テレビ出版)、NBCJインストラクターマニュアル、ブランズウィック発行マニュアルなど多数。

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