リーグって一体何だ?
辞書を引いてみる。300点打ったって上手とは限らない。170点程度の実力があれば300点のチャンスはある。ポケット&ブルックリン&ど真ん中でなぜかストライク。結果的に300点。こんなパーフェクトは少しもうまい300点じゃない。しかし、170点程度の実力がありゃこんな300点のチャンスはあるヨ。


では、ボウリングにおける技術評価基準とは何か?それは唯一アベレージなのだ。 アベレージを裏付けにした試合形式・・・・それは唯一リーグである。 いろいろなボウリング場で行っているハウストーナメント、あんなものは試合じゃないのだ。 スーパーボウルもやってるけれど・・・・。


ボウリングの本場アメリカでは、1本のリーグは30〜40週間、年間を通して戦われる。プロ野球のリーグと同じ考え方だ。「プロボウリングだってトーナメントやってるじゃねーか」という反論があった。トーナメントと称しているが、プロの試合の95%以上はリーグをベースにしているのです。まず、ラウンドロビン。あれはリーグにおける総当たり制。ボーナスポイントシステム、これも6種類あるリ−グのポイントシステムの1種なのだ。さらにプロトーナメントで勝つためにはトータル30ゲーム以上投げねばならない。NBRのルールに曰く、[30ゲーム以上の投球をもってアベレージとする] トーナメントはお仕着せの試合形式。それに引き替え、リーグは参加者の意見の集約で運営されるのです。ゲームフィー以外は全て参加者である皆様の意見で決まるのです。 週1回、ビールやバーガーに食らいつきながら、リーグで仲間と会話に花を咲かせて楽しむのがリーグ。飲んだり食ったりしながら楽しく過ごすのがリーグ。それでいてルールを厳しく適用して競い合うのがリーグ。スーパーボウルでは、トーナメントもむろん行いますが、むしろボウリングの本質、原点であるリーグに力点を置いて運営していきたいと考えます。


リーグとは、親しい仲間同士が、共通の目的のために、競い合いながら、共通のゴールを目指すものである。[ウエブスター]


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すみ光保

すみ光保(すみみつやす)

■1935年東京都生まれ。株式会社スミ代表取締役。1967年にライセンスNo.4第1期生プロボウラーとしてデビューする。ボウリングインストラクターライセンスはマスター。
主な著作は、子供とボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(ぎょうせい出版)、VJボウリング(日本テレビ出版)、NBCJインストラクターマニュアル、ブランズウィック発行マニュアルなど多数。

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